シルエットだけのダンサーがくるくる回っている画像ってみんなは見たことあるかな?
あれは多くの人は時計回りに回っているように見えるらしい。
でも、ダンサーの頭や肩のあたりを意識しながら、上や下から覗き込むような気持ちで見つめ直してみると…今度は反時計回りに見えてくる。
同じ画像なのに、だ。
これはスピニングダンサー、シルエット錯視と呼ばれる有名な錯視の一種で、シルエットという限られた輪郭情報から立体的な動きを判断するときに、脳が勝手に奥行きの手がかりを補ってしまうことで起きる現象なんだ。
僕も初めてこれを知ったとき、同じ画像なのに不思議に思えてしまって、何度も見返しちゃったんだ。
目の錯覚って、知識として仕組みを知った上で見てもついつい騙されるところが面白いよね。
じゃあ、そもそもなんで僕たちの目はこうも簡単に錯覚してしまうんだろう?
今回はそんな不思議だけど面白い錯覚の世界をみてみよう。
さあ、僕と一緒に未来を覗きに行こう。
そもそも、なぜ目は「錯覚」してしまうのか?

by Nobuyuki Kayahara, CC BY-SA 3.0,
via Wikimedia Commons
「目の錯覚」って言うくらいだから、目が悪さをしていると思うかもしれない。
でも実はこれは目のせいじゃなくて、脳の働きが引き起こしている現象なんだ。
僕たちの目は、カメラみたいに世界をそのまま写し取っているわけじゃない。
網膜に映った情報はあくまで断片的なもので、脳が勝手に補完して世界を再構成している…、みたいな感じ。
こうやって聞くとなんかSFチックだけど、ちょっとイメージしにくいよね。
すごく端折って書くと、脳は常に「次はこう見えるはずだ」という予測を実は先に作っていて、実際に目から入ってくる情報とのズレ(誤差)を修正しながら、僕たちが「見ている」と感じる世界を作り上げている。
これを予測符号化って学者たちは呼んでいるんだけど、最近また話題になってるんだよね。
つまり錯視というのは、脳の「悪いクセ」じゃないて、むしろ普段はうまく機能している予測のシステムが、特殊な図形や条件によって、ちょっとだけ空振りしてしまった状態。
脳が一生懸命がんばった結果のミスとも言えるかもしれない。
そう考えると、目の錯覚が面白いのって、単に不思議な画像だなという話じゃなくて、脳がどうやって世界を認識しているかの仕組みそのものが垣間見えるからなんだよね。
そして、ここからがさらに面白い話になってくるんだ。
錯視の研究が、AIの理解にもつながっている
この予測符号化の仕組みを、AI(人工知能)に組み込んで脳の動きを再現しようとする研究が、実際に進められている。

たとえば、蛇の回転錯視って知ってるかな?
止まっている模様なのに、見ているとぐにゃぐにゃ動いて見えるやつ。
あれもかなり有名な錯視なんだけど、この錯視が起きる仕組みを、予測符号化の理論を取り入れた深層学習モデルに学習させたところ、AIも人間と同じように「動いて見える」現象を再現したという研究結果が報告されているんだ。
AIが人間と同じ錯覚をする、というのはちょっとゾクッとする話だと思わない?
これが意味するのは、錯視という一見ただの不思議現象が、「脳がどうやって世界を認識しているか」を解き明かすための貴重な手がかりになっている、ということだ。錯視を調べることは、遠回りに見えて、実は脳の仕組みそのものに近づく道でもある。
そして、この道の先には、もう少し大きな話が待っている。
目の錯覚の先にある未来

錯視や脳の予測の仕組みを理解することは、面白い画像を楽しむだけで終わらない。
実はこれからの技術にもつながっていく可能性があるんだ。
この人間の脳の予測の仕組みを模したAIがさらに発展すれば、人間の目や脳がどうやって情報を処理しているかを、より正確にシミュレーションできるようになるかもしれない。
そうすると、視覚に関わる病気の研究とか、人間に近い感覚を持つAIの開発とか、応用先は結構幅広がっていく…。
たかが目の錯覚、されど目の錯覚。
身近のなんで?という疑問を辿っていくと、脳科学や人工知能みたいな、未来につながる話題にちゃんと繋がっているのが、この分野の面白いところだと僕は思う。
目の錯覚から見える未来を僕たちは感じて見ることができる。
目の錯覚は、ただ不思議だな、という感情で終わらせてしまいがちだ。
でもその裏には、脳がどうやって世界を認識しているかという、かなり奥深いテーマが隠れている。
見方を変えるだけで回転方向が変わって見えるあの不思議な感覚。
あれは、脳が一生懸命僕たちのために世界を予測し続けている証拠なのかもしれない。
こういう身近な不思議から未来を覗き見る話題は楽しめたかな?
それじゃ、バイバイ!




コメント