小さいころ、地面をずっと掘っていけば地球の裏側へ行けるって思ったことがある人はいるはず。
実際、地球の裏側へ行くことはできないって大人になったらわかったことだけど、行けたとしたらどれくらいで行けるか気になるよね?
今回はそんな地面を掘っていって、地球の裏側へ行けたとしたらどれくらいで裏側まで時間がかかるのか、そして地球の裏側に行くまでに当たる障害を紹介して行こうと思う。
そしてそこから見える地球のこと、そして未来のことも。
それでは、未来を覗き見に行ってみよう!
地球に穴を掘って裏側まで行けたら、実際どこに着くのか調べてみた
子供の頃、一度は考えたことがあるんじゃないかな?
もし、「地面をまっすぐ掘り続けたら、地球の裏側に出られるんじゃないか」って。
今回はその素朴な疑問を、大人になった今、大真面目に調べてみることにしてみた。
地球の裏側、「対蹠地」とはどこ?
まず、地球上のある地点から、地球の中心を通ってちょうど反対側にあたる場所のことを「対蹠地(たいせきち)」って呼ぶんだ。
英語では antipodes、ギリシャ語の「anti(反対)+pous(足)」が語源で、足の裏同士がくっつくイメージって意味なんだって。
なんだかオシャレな命名だね。
じゃあまず、日本からまっすぐに穴を掘ったらどこへ着くのか?
某芸人さんの「ブラジルの皆さん、聞こえますかー!」っていうのでも有名な通り、日本の対蹠地はブラジルやアルゼンチンなどの南米諸国になるんだ。
ちなみに東京の真裏は残念ながら陸地ではなくウルグアイから東へ1000キロほど行った海洋、つまり海になってしまうんだけど。

ちなみに、沖縄県であればどこで穴を掘っても南米の陸地につながることができる日本で唯一の県なんだ。
あのギャグは沖縄だったら成立するってことだね。
対蹠地には不思議な法則がある
対蹠地、つまり地球の裏側にも、ちょっと不思議なルールがあるんだ。
たとえば、日本が「夏」なら、地球の裏側は「冬」になったり、場所がまるっきり反対になる感じ。
そして緯度も同じようにまるっきり反対になるんだ。
例えばさっきの東京の緯度は35.67686になっていて、対蹠地は-35.67686になる。
そして僕らが水平線越しに太陽が昇るのを見た時、地球の裏側の人たちは海岸で太陽が沈む瞬間を見ることができる。

ちょっと1つのショートアニメが作れそうなくらいロマンチックだよね。
ちなみに対蹠地はその場から約2万キロ離れてるんだけど、それは地球の地表でつないだ時と同じ距離になる。
つまり、地球のどこかを1か所選んで、そこから直線で一番遠い場所が対蹠地になるんだ。
地球の裏側への行き方―もし本当に穴を掘って飛び込んだら
地面を頑張って掘っていって穴が貫通したとしよう。
そこから実際に落ちて反対側まで行ったらどれくらいの時間がかかるだろう?
ちなみに比較として、飛行機で考えてみよう。
現時点での長距離で飛ぶ飛行機の最長距離は約1万5300キロを飛ぶシンガポール~ニューヨークを繋ぐ旅客機が最長なんだ。
この1万5300キロを飛ぶとしたときにかかる時間は、約18時間15分ほどかかる。
これを単純に計算すると、15,300km / 18時間15分(=18.25時間) ≒ 時速838kmという計算ができる。
これを2万キロにあてはめると…
20,000km ÷ 838km/h ≒ 約23.9時間
という計算になるので、2万キロを飛行機で飛ぶと約24時間かかってしまう。
じゃあ実際に掘った穴に落ちて、地球の裏側に行くと…?
地球を貫通すると中心まで19分、裏側まで合計38分

穴に飛び込んで地球の裏側まで行くと中心までかかる時間は19分、裏側までは合計で38分かかる計算になるんだ。
もちろん、現実で穴を掘って貫通させることはできないけど、もし地球を貫通して、摩擦を起こさない特別なトンネルができたとしよう。
そこに飛びこんで自由落下を始めると、地球の中心までの6400㎞までにかかる時間を某りんごおじさんことニュートンの重力加速度で計算をすると、約19分で到達することが分かるんだ。
なので単純な計算であれば中心につく時間を2倍にすると裏側に到達する時間は38分となる。
地球の中心では一瞬だけ無重力になる
ただここで少し面白いことがあるんだ。
単純に穴に自由落下をしたとしても、そのままの速度を維持して反対側に向かうことはできない。
地球には重力があるということはみんな知ってることだよね。
もちろん、地球の裏側にも重力があるってことは、その重力の中心になる場所はどこだろう?
そう、地球の中心なんだ。
少し難しい話をすると、僕らが触れたりする物質には質量というものが存在する。
この質量はどんな大きさの物でも重力を持っているんだ。
例えば手のひらに乗るサイズのビー玉にも実は重力は存在するんだよ。
この質量が均等に回りを取り囲む場所が地球の中心になって、この中心を通り過ぎる一瞬だけ重力が一切ない、無重力状態が生まれる瞬間がある。
そこを通り過ぎると、落ちてるときは下に引っ張られていた力が、今度は逆方向に働くから裏側に到着するときは落下速度はかなり落ちる。
そして最終的に出口へ到着する。ってわけ。
ただ、これは現実的にあり得ないトンネルを、現実的にあり得ない摩擦がない環境として考えた場合の話。
地球には酸素など様々な摩擦を生むものが存在している。
これを加味して考えると…
落ちはじめの時に地面と同等の高さから落ちると出口までたどり着けない可能性もある。
振り子の原理と同じで、摩擦がない環境の場合はスタート地点から往復地点までを繰り返すことはできるけど、摩擦がある環境だと徐々に中心に収束していくのと同じで、そもそも出口までたどり着かない可能性のほうが高い。
最高速度は音速をはるかに超える

気になるところは落下しているときの速度。
僕らが生きている地球上では大気があるので自由落下をしたときは空気抵抗と重力が釣り合う瞬間があるんだ。
例えば人間がスカイダイビングをしているときだと時速約200㎞~約320㎞の速度が最高速となって、これを終端速度と言うんだ。
要するに落ちるスピードに対して、大気という壁がぶつかって、ちょうどいい速度になると、重力と釣り合って加速度が0になる、つまりそれ以上加速しなくなる、ってことだね。
さて、今回は空気抵抗など摩擦が一切ない環境なので一切の摩擦なしでトンネルを抜けて反対側に行くことになる。
そうすると、落ちてる限り加速は続くことになるんだけど、その加速が止まるのは中心を通過する瞬間まで続く。
その中心を通過する速度は驚きの時速約40000㎞となって、マッハ32相当にあたるんだ。
マッハ32と聞くと飛び降りた瞬間に木っ端みじんになりそうな気がするけど、実は落下している時のGは最高でも1Gまでで、中心点にたどりつくときは無重力なので0Gで収まるんだ。
ちなみに反対側へ向かう時も1Gが最高Gになるんだよ。
ただしとんでもないスピードなのは確かだよね。
なぜ地球を貫通する穴は掘れないのか
そもそもなんでこれが実現できないのか、ということだけど、大前提として摩擦のない真空のトンネルを地球の内部に作ることが現在の科学では不可能だから。
そもそも地球には大まかに僕らがいる地上から地殻、マントル、外核、内核と4つに分けることができる。
この4つは卵に例えることができて、地殻は卵の殻、マントルは白身の部分で、外核は黄身の部分、そして内核は黄身の中心とイメージしてくれるとわかりやすい。
そしてこの内部構造は深さが増すごとに温度と圧力がとてつもなく上がっていく。
この高温高圧を耐えるトンネルを建造することがそもそも無理なんだ。
僕たち人間が今までで到達した採掘の最深記録ですら、旧ソ連(現ロシア)が行ったコラ半島超深度掘削坑ですら約12キロと地球の半径のわずか**0.2%**くらいしか掘れてない。
まとめ ─ 地球の奥深くを掘る研究は未来につながる
地球の裏側に穴を掘っていくというのは現実的に考えると到底無理なのは分かったと思う。
でも少しロマンがあるよね。
でも実はこの地球の奥深くを目指して掘るって言うのも実は未来に向けた研究の一つとして真面目に考えられているんだ。
例えば、日本人にはなじみの深い地震のこと。
大きな地震としてよく取り上げられるプレートは、マントルの上層に当たる部分なんだ。
そして深く深く穴を掘ることによってなぜ地震が起きるのか、火山噴火や地震の起きるタイミングを予測することができる可能性がある。
その他にも地下の過酷な環境でも生きることができる微生物が見つかっている。
この微生物たちが実は、生命の起源を解明する手掛かりになるかもしれない。
ちなみに自分が住んでいる場所の地球の裏側を調べることもできる。
Antipodes Map:https://www.antipodesmap.com/
対蹠点マップ:https://antipodes-map.com/ja/
意外と地球の裏側は海の可能性が高いけど、もしかしたらあなたの家の裏側はどこかの人のお家かも…!
今回も未来を覗き見れたかな?
それじゃ、バイバイ!




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